がんはどのように発生するのか、詳しいがんの原因については正確にはわかっていません。現段階でわかっていることは、がんの発生に関わっている原因がひとつではないということです。
人間の身体は、およそ60兆個の細胞で形成されています。その中の1個の細胞が、なんらかの原因でがん細胞へと変わります。そうするとその細胞は本来の働きが出来なくなってしまい、さらに細胞分裂を繰り返すことによってどんどん増殖し、腫瘍という大きな塊となります。
また、がん細胞は血液やリンパの流れに乗って身体のいたるところに移動することが出来ます。行き着いた先の臓器などに転移し、そこでも細胞分裂を繰り返して増殖、腫瘍を形成するのです。転移した臓器が肝臓なら肝臓がん、肺なら肺がん、大腸なら大腸がんと呼ばれます。
がんの大元となるがん細胞が発生する原因には、ウイルスや遺伝子の働きも関係していると考えられています。また、がんの発生自体に関わる初発因子と、がん細胞化を促進する促進因子の2種類があり、これらが相互に作用することでもともと正常な細胞ががん細胞へと変化していくといわれています。
この初発因子と促進因子などを発がん物質と言い、現在までに約30〜40種類が発見されています。日常生活においても目にすることが多いものでは、食品に含まれる添加物、薬品、紫外線、魚を焼いたときに出来る焦げ、金属、たばこ、自動車の排気ガスなどがあります。
このようにがんの原因となるものはひとつではなく、さまざまな原因が合わさってがんが発生するため、完璧ながんの予防は不可能でしょう。しかし、がんを誘発すると思われる危険因子を避けることで、がんの発生を抑えることはできるでしょう。